top of page
検索

クラフトマーケットが教えてくれる、つながりのこと

  • 執筆者の写真: Nami Sakai
    Nami Sakai
  • 7月2日
  • 読了時間: 2分
緑豊かな野外で白と黄色のテントが並ぶイベント風景。中央の小川と青空が爽やかで、リラックスした雰囲気。
とあるクラフトマーケット

クラフトマーケットには、なぜだかいつも心惹かれます。お目当てはモノだけではありません。そこにいる「作り手」の存在に引き寄せられているのだと思います。


私を何度も足を運ばせる理由は、買い物ではなく、学びと物語、そして作り手との静かなつながりにあります。


出会う職人さんたちは、みなさん自分の仕事を誇りに思っています。ただ見ているだけではなく、そのプロセスや作品づくりの背景に興味を持っていると伝わったとき、彼らの表情がふっと輝くのがわかります。何を、どのように作っているのか。その背景に心を寄せれば寄せるほど、会話の中に信頼や親しみが生まれていくのを感じます。そこには、人間らしいあたたかい何かがあります。


その短いやりとりの中で、私は技法や素材のことだけでなく、その人がどんな人で、どんな想いを持ってこの仕事をしているのかに、ふれることができます。すると、それまで気になっていたひとつの品物が、まるで別のもののように見えてくるのです。ただの「美しいもの」ではなく、その作品に出会った瞬間の思い出や物語、作り手の存在を宿すものへと変わっていきます。


その感覚は、マーケットを離れたあとも、ずっと残っています。家にあるモノたちを眺めながら、ふと作り手のことを思い出すことがあります。この作品をつくるまでに、どんな壁を越えてきたのだろう、と。そのたびに、私の心は満ちていきます。静かなよろこびと意味を届けてくれる作り手たちへの、感謝の気持ちでいっぱいになります。


クラフトマーケットは、単なる市場ではありません。そこは、モノだけでなく、「想い」や「手しごと」、「つながり」が行き交う空間。そして、私が手にするひとつひとつには、値段では測れない思い出と想いが、そこに息づいているのです。


青い魚の陶芸作品に乗る人物像。魚には黒い文字が装飾され、草原と青空の背景が広がる。鮮やかな色彩が印象的。
魚の上で釣りを楽しむ、遊び心あふれるオブジェ
木製のテーブル上に黒い皿があり、その上にピンク色の小さなお香立てがある。シンプルで静かな雰囲気。
繊細につくられたお香立て
木製食器やカップが木製の棚に整然と並んでいる。手前にはガラスのコップと木製のスプーン。温かみのあるナチュラルな雰囲気。
若い作り手による、丁寧に彩色・彫刻された木製の生活道具
テーブルの上に果物型の茶器が並ぶ。金と黒のデザインが目立ち、背景はぼやけて自然光が差し込む。静かな雰囲気。
自然のモチーフにインスパイアされた金属製の茶筒

 
 

© 2025 コンテクスト

 

bottom of page